2023/01/05 09:33



ステロイド剤は

医薬品として用いられていますが、

本来は体内で生産されるホルモンです。






 例えば、身体が水不足のときには、

血圧を維持させるホルモンが出る。


 腎臓に働いて尿を濃縮させて

水分が逃げるのを防ぐホルモンが出る。

頭に働いて、のどの乾き、口渇感をたかめて

水を飲ませるホルモンが出る

というように働きます。


ホルモンが働くには、

ホルモンを受け取る窓口が必要で、

受容体と呼ばれます。 

このホルモンに対する受容体がある

標的細胞に おいてだけ、

ホルモンの作用が発揮されます。


ホルモンにはどんなものがあるのか?

多くは、栄養素の1つ、

タンパク質のもとになる アミノ酸が

数個から百個以上つながった形の

ペプチド というものから出来ています。


たとえば、血液中のブドウ糖、

血糖を下げるホルモン として

インスリンがあります。


成長をうながしたり、若返りもできる

成長ホルモンもこの中に はいります。


血液中のコレステロールを材料として、

副腎や卵巣・睾丸などで

ステロイドホルモン がつくられます。


膠原病や免疫の病気、気管支喘息、

湿疹など の治療に使われる

副腎皮質ステロイドホルモンは、

この合成品にあたります。


 血液中のカルシウム量や

骨の量を調節する ビタミンである

ビタミンD3も、口からとった

ビタミンのもとから

加工されて身体の中でつくられます。


アミノ酸のチロシンが2つくっつき、

それにヨード が3個または4個つくと

甲状腺ホルモンとなります。

副腎髄質ホルモンはアミンの仲間で、

アドレナリン、 ノルアドレナリンという

名前がついています。


この他にも、免疫を担当する血液細胞である

リンパ球 にはたらく

サイトカインなども広い意味で

ホルモンに入 ります。


今では、身体の中で

いろいろな情報を伝え合う物質をまとめて、

ホルモンと呼んでいます


全身いたるところでホルモンはつくられると

言いましたが、

主な内分泌臓器をあげて おきます。


脳下垂体は、両眼と両耳を結んだ線のところに

脳にぶら下がった形で

小指の先端ほどの小さな ホルモン臓器です。

8種類ほどのホルモンが出て、

全身の内分泌臓器にはたらくことから

ホルモンの司令塔ともいわれます。


甲状腺は、のどのところに

左右にまたがっており、

全身の代謝を調節します。


その甲状腺の左右、上と下の端に

マッチ棒の 先ほどの大きさの

副甲状腺(上皮小体)があり、 

カルシウム代謝を調節します。


お腹では、ソラマメ型の左右の

腎臓の上にかぶさる形で、

平たい三角お結び型の副腎 があります。

皮にあたる表面部分は副腎皮質といい、

血圧維持やストレス時に必要な

ステロイドホルモンが出ます。

中身の部分は副腎髄質と呼ばれます。


膵臓は、深いところにありますが、

消化液を出す外分泌のほかに、

内分泌細胞が集まったラ氏島が

広くちらばっており

インスリンや グルカゴン

ソマトスタチンといったホルモンにより

糖代謝を含めた物質代謝の

調節をおこなっています。


胃や腸には消化管ホルモンと

まとめて呼ばれる多数のホルモンがつくられ、

消化吸収や消化管の運動調節をしています。



腎臓からは、

赤血球をふやすエリスロポイエチン、 

血圧関連のレニンというホルモンが でます。

いままでポンプ作用しか

知られていなかった心臓や

血液を流す管である血管からも、

ナトリウム利尿ペプチドや

血管収縮作用をもつエンドセリンなどが、

新たに発見されたそうです😊


ホルモン奥深い。